~ 石黒宗麿 展 ~
あっという間に1月もラストです。
寒さもそろそろ一段落でしょうか...☆
2016年、私が最初に足を運んだ展覧会は「石黒宗麿のすべて」でした。
本日まで東京渋谷区立松濤美術館で開催されており、石黒作品の本格的な回顧展は20年ぶりということで、なんとしても観たい思いでお正月早々行ってきました。
石黒宗麿 (1893-1968)
最初の人間国宝。東洋陶磁の伝統的な技法を基に、自由な精神に溢れた作品を創作した陶芸家。
中国陶磁の唐三彩や宋磁をはじめとして、唐津や柿釉、天目、色絵、金彩、チョーク描、楽焼にいたるまで多彩な技法をほとんど独学で研究した...というのも驚きですが、それらが単なる模倣にとどまることなくモダンで独自の世界を創りあげて・・・・・
もし興味のある方はチャンスがあれば実際の展覧会や図録など見てもらえたら、と思います☆...
(今後、富山・茨城・山口・岐阜へ巡回)
この陶芸家の影響を受けて、私の「チョーク描」の作風が今あります。
20年前の1996年、京都で石黒宗麿展を初めて見たところから出発しました。
多彩で粋で古さを感じない作品群に圧倒されるなか、ひと際トキメイテしまったのが「白地チョーク描薔薇文鉢」という作品でした。陶芸原料をチョーク状に固めたような新技法でバラの花が自由闊達にイキイキと描かれていて、作者の息づかいさえ聞こえてきそうな作品にドキドキしてなんとも言えない感覚で感性を揺さぶられました。
その1年後、京都市工業試験場に行った際、自分なりの手法で「チョーク」を作る研究をして現在作品に描いているチョークの基礎ができました。
石黒作品に憧れて、「あんな風になりたい」と目指しているのですが、描けば描くほどかけ離れていき、絵画的表現に流れている気がします。。
そんな私の原点ともなった作品を含む数々の陶芸作品と書画を鑑賞できたことは、嬉しく満たされた気持ちと、あらためて身の引き締まる思いでした。
またこれから、春の三人展、公募展に向かってかんばらなくっちゃ♪!