むくげチョーク描文壺
夏の射るような日差しの中で涼しげに咲くむくげの白い花々。
花の命のはかなさ、その刹那の美しさに強くひかれつつ、次々と咲くその姿に、繊細な美を感じます。
青空へと向かって伸びる枝としなやかに咲く花、葉が青々と茂る姿に生命力を感じながら、スケッチを何枚もとっていきます。
じっくりと間近で花と向き合うことは、その花のイメージを自分の中に落とし込むため、また、陶器の造形に対して、デザインを練り上げるためにも大切な時間です。
ゆるやかに伸び膨らむ「壺」全面に、むくげの花を一気に描きました。思いを手の感覚でそのままチョークのシンプルな線にのせ、明るく清楚な花を表現しました。
素朴な土味を活かしつつ、ベースに施した白化粧の表情に詫び寂び感も意識しています。
むくげチョーク描文壺
Jar with althea design in chalk drawing
30.5 × 30.5 × 40.0